毎週のドラマを楽しみに―短期留学を通して学んだこと8(連載27回目)
留学期間中にホームステイ先の家族が楽しみに観ているドラマを
一緒に観ていました。
ヘリドクターのドラマでした。
ドラマはすでに何回目かと回は進んでしるところから観ましたし、
留学したばかりの頃は英語にもオーストラリア訛りにも慣れず、
ドラマは一方通行でコミュニケーションを取るわけでもないので、
理解するのにはずいぶん時間がかかりました。
日常会話だけでなく、ドラマの世界なので専門用語も飛び交います。
意味がわからず家族に聞いてもドラマの途中ではなかなか英語初心者の若い学生に
一言ではわからないので流されることも多く、
理解しないままドンドンストーリーを拾ってくって感覚でした。
しかし毎回ゲストが代わり内容的には一話完結型のドラマだったので、
次第に言葉ではないところで理解は進んでいきました。
「ああこの人が今回のゲストか」「このパターンならこういうことか」など、
言語でないところで感覚として理解していけました。
このドラマはホームステイ先の家族全員で毎週楽しみにされていたので、
私ももちろん参加して観るものよという見えない圧力もあって、
わからない間も逃げる選択肢はなく、
最初はおもしろくもないものを頑張って観ている状態でした。
ドラマが始まる時間になるとパパが私を呼びます。
ソファを叩いて自分の隣で観賞するように指示してきました。
観終わった後、どう感じたか感想を聞きたがりました。
一言感想が言えるように一所懸命ドラマを理解しようとしました。
帰国の日になってもドラマは終わっていませんでした。
この頃になると、家族の中で私が一番このドラマを楽しみにしていました。
主人公の話す口調の癖やお話の内容にもずいぶん入っていけていました。
続きが気になり、日本に帰国してからどうなったかを家族に手紙で知らせてもらったことを
覚えています。
英語もこの頃になると自信がついていました。
英語を使いこなすというのは、ペーパー上で読める書けるというのでは足らないでしょう。
家族とコミュニケーションが取れるということが、英語を使いこなすことです。
ドラマを通じても、その可能性は広がるということです。
その時許される範囲を全て使い理解し溶け込む努力をすることに、
英語を使いこなすという可能性は見出せます。
今何が自分に許されている範囲なのかを見落とさずにおくことは大事ですね。
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